作業環境測定士とは?
作業環境測定士とは?資格を取るまでのプロセス

作業環境測定士になるまで

作業環境測定士になるまで作業環境測定士を目指している方が、一番多く通られるルートが「国家試験の受験」となります。
国家試験の受験後、登録講習を受講後、作業環境測定士としての登録申請を行うことで、作業環境測定士としての業務を実施できます。

この「国家試験の合格」+「登録講習」のセットが、作業環境測定士の基本的な流れとなります。

また、登録講習は、第2種を修了後でないと、第1種を受講することができません。



国家試験科目の免除を受けられる場合①

免除を受けられる場合②既にお持ちの資格によっては、国家試験が一部免除される場合(試験合格と同等の扱い)などがあります。その一例を記載します。

「第1種衛生管理者」「衛生工学衛生管理者」、または「環境計量士(濃度関係)」をお持ちの場合、試験科目免除講習を受けることで、第2種国家試験の一部若しくはすべてを免除することができます。

環境計量士は2日間の講習を受講し修了することで、第2種国家試験の試験科目が全て免除扱いとなり、第2種登録講習受講に進めます。

衛生管理者の免除講習(1日)をご受講いただくと、4つある試験科目のうち、「関係法令」と「労働衛生一般」の2科目が免除となります。



国家試験科目の免除を受けられる場合➁

免除を受けられる場合③

「医師・歯科医師・薬剤師」をお持ちの方は、第2種国家試験の試験科目が全て免除扱い(=試験合格と同等の扱い)となり、第2種登録講習受講に進めます。

その他の資格で、国家試験の免除が与えられているものがございます。
ご自身が当てはまるものがあるか、下記一覧よりご確認ください。




作業環境測定士国家試験 全免除および一部免除資格

作業環境測定士の国家試験が、 全免除または一部免除に該当する資格があります。 以下に該当する資格をお持ちですか?


国家試験について

国家試験の受験は、(公財)安全衛生技術試験協会 で受け付けております。
試験に関わる質問は、(公財)安全衛生技術試験協会 にお問い合わせください。

試験の種類

作業環境測定士国家試験は、第一種作業環境測定士試験と第二種作業環境測定士試験の2種類があります。

第二種作業環境測定士試験科目 第一種作業環境測定士試験科目
(共通科目) 左記の第二種試験科目(「共通科目」4科目)に加えて、取得しようとする種別に応じて右記の1―5の「選択科目」(選択科目は、1科目から最大5科目まで同時受験が可能です) (選択科目)
1 労働衛生一般 1 鉱物性粉じん
2 労働衛生関係法令 2 放射性物質
3 デザイン・サンプリング 3 特定化学物質
4 分析に関する概論 4 金属類
  5 有機溶剤

第二種作業環境測定士試験を受ける方へ

第二種作業環境測定士の資格取得を目指す方は、原則として上記の4科目(「共通科目」と呼んでいます)を受けることが必要です(ただし、第1種衛生管理者または衛生工学衛生管理者の資格(実務経験必要)を持っていて法令に定める試験科目一部免除講習を受ける場合には、4科目のうちの一部の科目の試験が免除されます。また、環境計量士(濃度関係に限る)の資格を持っていて法令に定める試験科目免除講習を受ける場合には、「選択科目」のうち放射性物質以外の科目の試験が免除されます)。(上図「作業環境測定士資格取得の流れ」ご参照)

第一種作業環境測定士試験を受ける方へ

第一種作業環境測定士は、次の5種類があり、試験は選択科目が別になっています。

  1. 鉱物性粉じん(石綿等を含みます)に係る第一種作業環境測定士
  2. 放射性物質に係る第一種作業環境測定士
  3. 特定化学物質(金属であるものを除く)に係る第一種作業環境測定士
  4. 金属類(鉛および金属である特定化学物質)に係る第一種作業環境測定士
  5. 有機溶剤に係る第一種作業環境測定士

試験科目は、粉じん、有機溶剤など自分が資格を取得しようとする種別についての「選択科目」のほか、第二種作業環境測定士が受験する科目と同じ4科目(労働衛生一般、労働衛生関係法令、デザイン・サンプリング、分析に関する概論:試験科目は第二種作業環境測定士試験とまったく同じものです。)を受験することになります。具体例は、次のようになります。

受験しようとする第一種作業環境測定士の種別 試験科目
鉱物性粉じん(石綿等を含む)に係る第一種作業環境測定士 「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目)」+「選択科目(鉱物性粉じんの分析の技術)」の合計5科目
放射性物質に係る第一種作業環境測定士 「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目」+「選択科目(放射性物質の分析の技術)」の合計5科目
特定化学物質(金属であるものを除く)に係る第一種作業環境測定士 「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目)」+「選択科目(特定化学物質の分析の技術)」の合計5科目
金属類(鉛および金属である特定化学物質)に係る第一種作業環境測定士 「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目)」+「選択科目(金属の分析の技術)」の合計5科目
有機溶剤に係る第一種作業環境測定士 「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目)」+「選択科目(有機溶剤の分析の技術)」の合計5科目

もし、同時に二つ以上の種別の第一種作業環境測定士を受験したい場合は、次のようになります。

例1:特定化学物質の第一種有機溶剤の第一種同時に取りたい場合

試験科目は、次の6科目となります。
「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目)」+「選択科目(特定化学物質の分析の技術)」+「選択科目(有機溶剤の分析の技術)」の合計6科目

例2: 選択科目に対応する五つの種別の第一種をすべて取りたい場合

試験科目は、次の9科目となります。
「共通科目(第二種作業環境測定士と同じ4科目)」+「選択科目5科目」の合計9科目

このように、第一種作業環境測定士を取得するための試験は、

1) 第二種作業環境測定士に課される試験科目(「共通科目」と呼び、具体的には「労働衛生一般」「労働衛生関係法令」「デザイン・サンプリング」「分析に関する概論」の計4科目の計4科目)

2) 第一種作業環境測定士に固有の試験科目(選択科目」と呼び、例えば、特定化学物質の場合は「特定化学物質の分析の技術」)

となります。

試験がこのようになっているのは、第一種作業環境測定士は、第二種作業環境測定士に要請される知識技術のすべてをマスターしているほかさらにその上に粉じん、有機溶剤などの種別に応じた分析技術もマスターしている専門家として位置づけられていることによります。

したがって、第一種作業環境測定士は、第二種作業環境測定士ができることはすべてできるほか、それに加えて粉じん、有機溶剤などの種別に応じた分析もできる専門家であることになります。

作業環境測定士国家試験は指定試験機関である公益財団法人安全衛生技術試験協会が行っています。


国家試験の願書、受験資格に関する詳しいことは、下記へお問い合わせください。

公益財団法人 安全衛生技術試験協会

〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館9階

03-5275-1088 URL:https://www.exam.or.jp/h_aramashi/